ネームの次は、下書き
猫足です。今回はネームができた後の作業です!
ネーム編から完成まで見てもらえば、漫画をデジタルで描いた過程はわかると思います。
ただやり方はもっと効率的でいい方法はあると思います。
デジタルは技術的にもまだまだですが、見てみてください!
もっとこうしたら良いというアドバイスもよろしくお願いします!
下書きに入る前にまずはクリスタで原稿の設定をしました。
まず左上の「ファイル」の中の新規設定から下の画面に
左から3番目の赤丸のコミック設定を選び、次に青丸の原稿のサイズを選択します。
サイズはウェブ漫画なので、小さめのB5判にしてます。
一応4ページの漫画で行こうと決めたので、ページ数を緑丸の4に設定しました。
その他細かい設定も出来ますが、最低限これだけで描けると思います。
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/64b9f6ccb107f18b826ea775ab9977a2-1024x576.png)
原稿の設定が終わったら、ネームをクリスタ(clip studioというペイントソフト)に読み込みます!
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/f7f63b7568d3e7e25afc1cc1f9fe909f-1-1024x576.png)
こんな感じになります。ここも「ファイル」内の「読み込み」から、画像を読み込み、原稿のサイズに調整し直してます。
4ページの設定してると、赤丸の中から全体のページを切り替えながら作業できます。
最後にレイヤープロパティで下書きレイヤーに設定し、透明度を下げてペン入れしやすい濃さにします。プロパティは青丸の上の方に色々あります(^^;
本来アナログであれば、ここからちゃんと下書きするのですが・・・
デジタルなら書き直しも出来るので、このネームくらいでペン入れ出来なくはないです。
慣れてなかったり、緻密な絵の漫画を描くならちゃんと下書きを描くことをお勧めします!
とりあえず今回はこれを下書きとして使ったので、下書きの作業はここまで。
今回は第2話の1ページ目で説明します。
ペン入れ
まずはコマ割りです。
左の赤丸のコマ割りから青丸のコマ作成→長方形を選び全体のコマを作ります。
次に右の青丸コマカットでコマを割っていきます。
コマの外はマスクされ、はみ出しても描けないようになっているので、描きやすいです。
ただし隣のコマは描けるので、はみ出しすぎると修正に(._.)
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/952bf5201b76c3d9ddca2b1069ba8a3f-1-1024x576.png)
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/883982b36b7b6a7e889ed424d83d1609-1-1024x576.png)
これで準備ができたので、ペン入れです!!
まずはキャラクターのペン入れから。
キャラクターの入らない1コマ目などなら背景から描いても良いのですが
基本的にキャラクターを先に描く慣習がしみついてるので…。
キャラクターが入る背景はパースを正しく取るためにも、必ず後です!
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/404b3be62c20bc0f401964d7f4d932b0-1-1024x576.png)
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/01f15f4052a76a2e2e3842ab5047da0d-1024x576.png)
こんな感じで進めました。ペンツールはGペンで5~9ピクセルくらいで描いてます。
液晶ペンタブレットはWACOMのCintiq16を使ってます。
本業の漫画アシスタントの背景の方はアナログで描いているので
仕上げやトーンでたまに使う以外は使ってませんが…(>_<)
でもペンの精度も結構良くて、背景に関してはまだ違和感がありますが、キャラに関しては問題なく描ける気がします。
次は背景です!
背景描くにはパース定規を使わないと難しいです。完全フリーハンドで描くなら問題
ないですが。
なので基本的にはまず描きたい背景のパースを設定します。
1コマ目のマンション入り口の絵では下のようにパース定規を設定しました!
(分かりやすいように出来るだけ他の絵は消してます)
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/0b617f9a11eb46e150fef2e3e64ad57a-1024x576.png)
赤丸が消失点です。2点透視ですね。
赤丸と赤丸を結んだ横のラインが(目線)になります。
目線とはこの構図を撮っているカメラの位置とも言い換えられますかね。
消失点から伸びるラインで基本的な形を描くことと、目線の高さで人や物の大きさを図る事で
遠近法に合った絵を描くことができます。
アナログでもこれを意識して消失点と目線は設定しますが、パース定規を使えばより簡単に出来ます。
更にアナログでは取れない遠い点も取れますし、便利なのは間違いないです。
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/6d85cc3e6ae3d2dde0565bf8f04830b1-1024x576.png)
実際に描いたのが上の絵ですが、描いてる途中のスクリーンショットは取ってないので
ここに線を書き足してみます。
まず赤丸の所に建物の横のパースに沿った線を引きました。
青丸の特殊定規にスナップ状態ならパースに合った直線が引けます。
緑丸の所にこのマークがあるとパース定規のあるレイヤーということです。
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/b38e9adaa5c7aa2df6d9d1da508c5d73-1024x576.png)
次に下の絵の赤丸部分に建物の奥行を示す線を足してみます。
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/6236ac5e86020cfe58df5456a5e04134-1024x576.png)
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/1febee043dbba6fe1017fb091b785fd0-1024x576.png)
さらに今度は縦の線を入れましたが、縦はパースはついてないので垂直の平行線が足されました。
この線は上下に少しはみ出して描きましたが、青丸のベクター用消しゴムではみ出た部分だけ
消しました。
これはレイヤーをベクターレイヤーに設定してるからです。
思った様に消えない時もあるので、慣れないと必ずしも良いかどうかわかりませんが
基本的にペン入れはベクターレイヤーで描く方が良いと思います。
このようにこの絵は横のパース、奥行のパース、縦の平行線の3要素で描かれてるので
これに従って描いていけばこういう単純なパースで構成された建物の背景は描けます。
ほかのコマもパースを設定して背景をペン入れしていきます。
![](https://nekoasipan.com/wp-content/uploads/2023/06/d7d6b39a47612239ce48bf6579be7f83-1024x576.png)
これでキャラと背景のペン入れまで終わりました!
下書きからペン入れの大まかな流れはこんなとこです。
次回はカラー、色を付けていきます!
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